わたしは、単語アクセントを「悪戦苦闘辞典」と呼んでいる。文から単語を取り出してアクセントを確認すると、さまざまな例外が出てくる。とくに、助詞の接続については、さまざまな規則が立てられている。それは複雑過ぎて実践には役立たない。
ところが、文においてアクセントが決定されると考えると、アクセントの問題はじつに単純になるのである。その原理を、わたしは『朗読の教科書』で、強弱アクセントと2音3音区切りによる原理で解説している。
アクセント辞典で確認したアクセントを文にはめ込んでも、必ず隙間がでてくるのだ。それを解説した表が、『朗読の教科書』123ページに掲載されている。
