2007年12月13日

AmiVoice Es2008 の使い方―マニュアルへの追加解説

 発売間もない音声認識ソフトAmiVoice Es2008について、2チャンネルでは、サポートの仕方の疑問などが出ている。だが、わたしが前回書いた質問に対して、MC2株式会社サポートから親切な解説が届いた。これから買う人にも、また、現在使用中の方がたにも参考になると思うので紹介しておく。

 第1は、ユーザー単語の登録数のことだ。原則としては制限がないそうだ。サポートメールから引用しながら解説をしよう。

 「AmiVoice Es 2008の単語登録機能は登録語数の制限は、実はございません。しかしながら、弊社の過去の実験結果などによりますと、登録単語数が100語を越えたあたりから、徐々に認識精度が下がり始めます。」

 これが、マニュアル26頁に書かれた「登録する単語の数は最大で100単語程度」ということの意味である。そして、認識の原理は次のようになる。このあたりは、マニュアルにない記述なので丁寧に引用しておく。

 「AmiVoice Es 2008の既存に登録されている単語は、単に表記と読みだけでなく、その単語の前後にどんな単語が出現することが多いかという、出現統計確率値も併せ持ってデータ化されております。(このデータを”言語モデル”、”language model”、”LM”などといいます。)」

 「この言語モデルを使うことによって、音として聞き取りづらかった言葉も、前後関係からうまく文字化するという特長を持つことが出来ます。しかしながら、ユーザー様が独自に”単語”と”読み”だけで大量に登録されてしまうと、この言語モデルがうまく機能しなくなり、ひいては認識精度がさがってしまうという現象が危惧されます。」

 そうして、ユーザー単語の登録についての注意点は次の通りだ。これは、ドラゴンスピーチでもあったことなので、よくわかる。

 「登録する単語が短い場合(たとえば、”あ””い””う””え””お”と五十音を全部登録してしまうなど)100語も登録しないうちに、あっという間に認識精度に悪い影響を与えてしまいます。逆に1単語が長いもの(たとえば”JA広島病院前駅 じぇいえーひろしまびょういんまえ ”など)は特異で一意に同定しずらいため、このような単語でしたら、数百〜数千語登録してもまったく問題が起こりません。AmiVoice Es 2008では速度にもあまり影響はございません。)」

 わたしがとくに知りたかったのは、「100語」というマニュアルの記述の背景であった。まさに、このような解説だ。しかも、「1単語が長いもの(よみが長いということか?)」なら「まったく問題が起こ」らないというのは、じつに心強い。

 第2は、音響学習したユーザーデータのバックアップや別のパソコンへの移行の問題だ。これもじつに簡単な方法でやれることが分かった。

 「学習データはすべて、
C:\Program Files\AmiVoiceEs\users
 に貯まりますので、新しいPCなどへの移行や、定期的なバックアップなどはこのフォルダごとごっそりと、移動していただけると、学習データは引き継ぐことが出来ます。」

 わたしが現在使用中のドラゴンスピーチは学習して使いなじむまで、およそ半年はかかった(参考記事)。その間、多くの作家名や専門用語の登録もした。それに対して、AmiVoice Es2008は現在、使用開始からおよそ2週間である。それなのに、使い慣れたドラゴンスピーチと対等の認識結果を見せている。ほんとうにすばらしい。だからわたしは「買い」だというのだ。音声認識ソフトの初心者にはAmiVoice Es2008を薦める。

 使い勝手もいい。常駐させておいて、ワンキーで直ぐにスタートできる。他のソフトとの競合もない。ジャマをしない。以前は入力できなかったソフトの上でもダイレクト入力できる。使い慣れたドラゴンスピーチもいっしょに起動しておいて双方を切り替えて使うこともできる。

 ただし、まだ気になることがある。これまで何度か、起動した最初から極度に認識率が悪くて、キーボードの操作を妨げるような動きをしたことだ。通常はキーボード入力を併用するとすばらしく速い操作ができる。それで、あわててユーザー単語の削除もしたのだった。これについても、またサポートからの回答を期待している。
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posted by 渡辺知明 at 07:20| Comment(0) | TrackBack(1) | 音声認識ソフト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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仮想マシン上で音声入力ソフト・ AmiVoice Es 2008 を使う
Excerpt: ヘッドセット・マイクが同梱されているパッケージではなく、ソフトウェア単体購入。その為、市販品のヘッドセットを別途購入し、使用している。 (注)これより表題のソフトウェアを単に "AmiVoice" と..
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