2007年11月03日

朗読批評講座(4)落語風朗読の特徴

 このシリーズのきっかけは、「蜘蛛の糸」をテキストにして朗読の実験的なパターンを16通り録音してみたことです。そして、わたしの「蜘蛛の糸」のよみをまとめとして示しました。

 第4回は落語風朗読の特徴について考えてみます。最近はまた落語を聴く若い人が増えてきましたので、一時期ほど例に困るようなことがなくなりました。わたしのよみを聴いて頂く前に、少し特徴をお話ししておく方が、聞き取りのポイントがわかりやすくなるでしょう。

 落語は講談とともに説経節に「語り口」の起源があるそうです。前回に述べました2音節目を高く強くするという点は共通しています。しかし、講談がやや堅い感じに対して、落語のほうが柔らかくなります。そして、2音節目の音を力を抜いたり、軽く高くするような口調になります。

 その当たりの「語り口」が落語家によってずいぶん変わります。講談に近いような堅さがあるのが、先代の桂文楽です。それに対して、柔らさの極限まで行ったのが、古今亭志ん生です。江戸風の語り口調を とるために、一つ一つの音(オン)の発音などはどうでもいいといった感じになります。

 部分的に聴いたら講談と落語の差はほとんどないようなことになりますが、全体的に聴くときには、堅さと柔らかさ、重さと軽さとの落差がどれだけ付いているか、その振れ幅がどのくらいあるか、という当たりが区別の基準になるでしょう。

 というところで、わたしのよみをお聞きください。(つづく)
posted by 渡辺知明 at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 朗読批評講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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