2007年10月27日

朗読批評講座(1)「学校よみ」の克服

 このシリーズのきっかけは、「蜘蛛の糸」をテキストにして朗読の実験的なパターンを16通り録音してみたことです。そして、わたしの「蜘蛛の糸」のよみをまとめとして示しました。

 これから、それぞれのよみについての各論を述べていこうと思います。第1回は「学校よみ」です。学校で先生に指名されて教科書を読むときの決まった型です。文字の読み間違いへの警戒心があります。
 あらためて、わたしのよみを聴いてもらいましょう。

 どうして、こうなるか。いくつか理由があります。
(1)文字を読む段階で精一杯である。
(2)語句の切れ目を探るために文節ごとに区切る。
(3)区切りを確認するために語末を強く止める。
(4)句読点をたよりにして忠実に間を取っている。

 子どもばかりではありません。おとなの朗読でも初歩の人はこのようになりがちです。そして、語末を力まず滑らかに読めるようになっても、「文字を読む」段階から脱してないよみもあります。作品の内容を表現するのではなく、いかにもテキストを「読んでいる」朗読なのです。

 どうしたらいいのか。「文」の意味をよむよみ方に変えることです。そのためには、文節の区切りや句読点についての再検討をします。「記号づけ(『Web表現よみ入門』)」が有効です。つまり、文の意味を「主部(ダレガ・ナニガ)+述部(ドウスル・ドウダ・ナニダ)」のつながりとして読むことです。

 初歩の人がまずするべきことは、主部をマルで囲み、述部に線を引いてみることです。そして、主部の声と述部の声とが意味を持って結びついているか録音で確認しましょう。文節はまとまりをもってつながるものですし、読点についても無視するべきものもあるのです。
posted by 渡辺知明 at 10:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 朗読批評講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック