2007年10月19日

太宰は「人間失格」で「吉野山」の笑いをねらった!

恒例の表現よみ独演会を2007年11月4日(日)に予定している。その練習をしていてはっと気がついたことだが、太宰治の新釈諸国噺シリーズ「吉野山」のユーモアは「人間失格」に通じるものだ。

 わたしの考えでは「人間失格」は太宰治の失敗作だ。笑わせようないしは笑おうとしつつも、笑いを生み出せず、どんどんめいってしまう作品になったのだ。精神的にも肉体的にも弱り切った太宰の悲劇のような作品だ。

 ところが、同様の「語り口」を持ってみごとに成功しているのが「吉野山」である。わたしのよみでそのあたりをお聞きくだされば幸いである。

表現よみ独演会 第12回 渡辺知明のよみとお話
  特集=近代文学の味わいと笑い
と き :2007年11月4日(日) 開場2:30PM 開演3:00PM
ところ :ニューオータニイン東京「かえで」(JR山手線大崎駅東口1分)
会 費  :前売2,000円(当日2,300円/全50席)

梶井基次郎 「筧の話闇の絵巻」 湯ヶ島の昼と夜の風景
中島  敦 「弟  子」 孔子の弟子である子路の物語
太宰  治 「吉 野 山」 「新釈諸国噺」より隠遁者の書簡

●予約とお問い合わせは、コトバ表現研究所へメールでどうぞ

 【渡辺知明の「新釈諸国噺」シリーズ】お話しPod ケロログ
posted by 渡辺知明 at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 本と読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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