戦中の2人の作品を読みながら、2人が共有していた時代精神と生の姿をとらえて、お話しするつもりである。中島敦では、「南洋譚」から「幸福」「夫婦」「鷄」について取り上げたい。この時期の太宰治の作品は「十二月八日」と中期の「お伽草紙」「新釈諸国噺」シリーズ12作品のいずれかである。
中島敦は、昭和16年7月からパラオに滞在した。そこで12月8日の日米開戦を知る。その三年後、昭和19年4月、わたしの父がパラオに上陸した。そして、終戦まで現地で過ごしたのだ。


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