今年の5月わたしは「銀河鉄道の夜」をドラマ・リーディングのために台本に作成した。その結果、さまざまな文章を添削せざるを得なかった。余分な文を削り取ったり、修飾語が三つ重なるところ削ったり、ねじれた文の語の順序を入れ替えたりした。ただし、賢治の原文を極力生かすようにした。
※ そのために「銀河鉄道の夜」の生原稿の写真版の本まで取り寄せて参照した。『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の原稿のすべて』(1997年3月宮沢賢治記念館)
一般的にはリライトするような形で手を入れてしまうものであるが、わたしは「添削」のつもりで原文に忠実になるように心がけたのである。その結果、おそらく、原文以上に内容が明快な作品に仕上がったと思っている。
さらに、ひとりで銀河鉄道の夜を読んでみたいという人がいたので、その人たちのために小説版の「銀河鉄道の夜」を仕上げることにした。その結果が次のPDFで掲載した作品である。ちなみに、渡辺知明添削としてある。
◎参照=銀河鉄道の夜PDF